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特別ではないその毎日を、
今もこれほど愛おしく思えるのは
奈良を離れて暮らした
とある山での生活のおかげです。

奈良に生まれ奈良で育った私。
子供の頃から大好きだった奈良公園、東大寺、興福寺、飛火野や平城宮跡でよく遊んでいました。日々の何気ない暮らしの中に歴史を身近に感じて親しんで、のびのび育ちました。

故郷を離れ、信州戸隠で暮らすこと17年。
山での暮らしが私に生きる喜びと感動を
教えてくれました。

タンネベルトと呼ばれる樅ノ木の生息地帯は(標高1200M~1400M)
ヨーロッパの言い伝えにあるように、厳しくも人が人間らしく生きられる環境そのもので、タンネの森に囲まれた戸隠での生活が私をより人間らしく、強く育ててくれました。

空気も水も空も澄んで輝いていて、ふと立ち止まり時間を忘れて心をゆだねたこともしばしばありました。

めぐりくる四季を大自然の中で感じつつ、たくさんの大地の恵みと季節の実り、優しさをいただきました。

「そうだ、奈良へ帰ろう」

奈良でCafeを。
その夢を目標にしたのは私の人生で一番穏やかで幸せな気持ちで過ごした日々が戸隠のカフェのキッチンだったから。
庭のハーブでサラダに彩りをそえたり、天然酵母のパンを焼いたり…。
優しい気持ちに包まれたお店にはグランドピアノがあって、時おり弾いてくれるのがとても嬉しかった記憶があります。
その時の記憶が私を夢に引き寄せてくれたのかもしれません。
「奈良でCafeを始めよう」その夢に向かうことが私の心の支えでした。

人生の半分を過ごした戸隠は私のもう一つの故郷。
「命を頂きます」
そう戸隠で教わった本当の「いただきます」を娘に伝えたくて料理に夢中になりました。

奈良に戻った時、幾年の月日を感じない程に奈良は私を優しく迎えてくれました。
1300年の歴史からみればほんの瞬きの瞬間だったのでしょう。

信州で学んだ季節の野菜や果物、素材の味を生かしたお料理をタンネのランチやスイーツに忍ばせてお客様にお届けします。

穏やかな時間をお過ごしください。
それが私の願いです。

タンネからならまち、猿沢池、興福寺、東大寺、元興寺、春日大社、飛火野、歩いて散策できます。
世界遺産そのものの奈良でCafeをオープンできたことを誇りに思います。

Cafe TANNE 松尾 香織